「メルヴィル」ナチュラルワインへの想い...
ナチュラルワインへの想い...
「ナチュラルワイン」という言葉を聞いて、「これはどういう意味だろう」と思ったことはありませんか?
「ナチュラル(自然派)ワイン」の明確な定義はないかもしれませんが、私たちはこのテーマについて、そして私たちにとって「自然派」とは何か、少し考えてみたいと思います。例えば、農薬や除草剤を使わずに栽培され、添加物をほとんど使わずに醸造されたワインが“ナチュラル=自然派”であることは、多くの人が認めるところでしょう。また、「ナチュラルワイン」は、ブティックワイナリーで、天然酵母による発酵など、より伝統的(対工業的)な技術で少量生産されるのが一般的です。
「ナチュラルワイン」は近年流行りのキャッチフレーズになっているようですが、その実態は非常に伝統的なワイン栽培とワイン醸造の方法であり、技術が存在せず、「自然」であることが唯一の方法だった数百年前にさかのぼります。今日、多くの大企業が農薬を使用し、伝統的でない醸造方法を用いているため、「ナチュラルワイン」というコンセプトが脚光を浴びています。では、私たちは自分たちのワイン造りをどう見ているのでしょうか。
メルヴィルでは、流行を追いかけることはしません。私たちは家族経営のブティックワイナリーであり、100%自社栽培、有機農法にこだわり、30年以上それを続けています。私たちは、自然のプロセスを最大限に尊重し、できる限り介入しない主義です。土着の酵母を使って発酵させ、手塩にかけて育てたワインを、伝統的な手法で造っています。私たちは農家としての選択に誇りを持ち、消費者である皆さんはグラスに注がれたワインに満足していただけるーそれは私たちの満足でもあるのです。
このブログで紹介されたワインやワイナリー

サンタ・リタ・ヒル ズ を 代 表 す る エ ス テ ート
メル ヴィル の 創 設 者 、 ロン・メル ヴィル は 父の影響から幼いころより土に親しみ、1987年 からソノ マ の ナ イツ・ ヴ ァレ ー で ブドウ農園を始めました。シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン 、 メル ロ ー など を 栽 培 し 、その品質の高さから周囲の著名なワイナリーがこぞって買い付けていました 。 メルヴィル一家は 1997 年にソノマからサンタ・バーバラへ移ることを決意しました。長年思い描いていた冷 涼な土 地でのピノ・ノワールや シャルドネ造りをサンタ・リタ・ヒルズで始めることにしたからです。 海から1 0マイル(16 キロ)ほどしか離れていないこの地域は、朝夕に霧が立ち込め午後は海からの冷たい風が吹きこみます。この涼しい気候はシャルドネやピノ・ノワ ー ル、 シラーなどの栽培に最適であるだけでなく、生育期が長く、凝縮した味わいを生みます。土壌は石灰質の岩が含まれる砂質で、酸がしっかりとした果実を作りま す。この土地の素晴らしさを確信したロンは、サンタ・リタ・ヒルズのAVA認証(2001年)にも大きく貢献しました。現在メルヴィルの120エーカーの 自社畑では、16種のピノ・ノワールのクローン、シラーを9種、シャルドネを6種栽培しています。メルヴィルでは、それぞれのクローンの持つ特徴や性質を 重要視し、畑でも場所を分けて栽培しています。また醸造の際にはクローン毎に発酵を別々の樽で行い、その個性を最大限引きだす努力を惜しみません。ロンの 息子、チャッドは1997年から父や兄弟と共にブドウ栽培に携わってきました。家族と共に、自分たちの土地で自らの手でブドウを育てワインを造る、この工 程を全て自社で行うことに大きな誇りを持っています。2015年に醸造家としてのポジションにつき、ブドウ栽培やワイン造りに対する情熱をますますワイン に注いでいます。